欧州版24時間ルール（Entry Summary Declaration｜ENS）とは、2011年から欧州委員会により開始された規則で、貨物の輸入者または代理店は欧州向け貨物に対して船積みの24時間前までに、貨物に関する情報を、本選が最初に寄港するEU加盟国税関に提出するという規則である。

これは米国の2001年の同時多発テロ事件を機に、輸入貨物の保安リスクを軽減する目的で米国で定められた流れをくむ。対象貨物は欧州向けおよび欧州経由海上コンテナ貨物のみであり、航空、その他の輸送手段による貨物は対象外となっている。

申告義務は欧州の輸入者と船会社であって、輸出者ではないが、求められる項目の情報のうち一部は輸出者しかわからないものも含まれるため、輸出者が提供する必要がある。

必要申告情報は、荷送人・荷受人情報、貨物到着通知先、品名・HSコード、荷姿・荷姿ごとの個数、総重量・容積、危険品の場合は国連危険コード、コンテナ番号、コンテナシール番号。