インボイス
- 【読み方】
- いんぼいす
- 【英 語】
- Invoice
インボイス(Invoice)とは、納品書、請求書のことです。発送する商品や、個数や重さなどが書かれた書類で、送り主が用意します。
貨物通関手続きには不可欠な書類で、海外へ発送する荷物には全てインボイスを付ける必要があります。
インボイスにはいくつかの種類があり、一般的に「インボイス」と言えば「コマーシャルインボイス(Commercial Invoice)」を指し、必ず必要な書類となります。
プロフォーマ インボイス(Proforma Invoice / 見積送り状)
見積書のことです。売買契約を結ぶ前に「見積書」として買い主に送るインボイスです。
発展途上国などは、輸入や外国為替に対して厳しくしており、輸出の際にはこのインボイスを求められることがあります。
この書類を買主(輸入者)が輸入通関のために使用することがあるためです。
コマーシャル インボイス(Commercial Invoice / 商業送り状)
一般的に「インボイス」と言えば、このコマーシャルインボイスを指します。売り主がコマーシャルインボイスを用意して買い主に送ります。
代金請求書、出荷案内書、納品書を兼ねることもあり、非常に重要な書類となります。
コマーシャルインボイスには輸出する商品や単価、船名などを記載します。記載内容に誤りがあると税関で保留となってしまい、場合によっては延滞金や保証金が必要となるトラブルに発展することもあります。
また、輸出の際にはコマーシャルインボイスの他に「パッキングリスト(包装明細書)」が必要となります。
信用状決済(L/C)の場合は「信用状」が必要になることもあります。
■コマーシャルインボイスのテンプレート
・DHLのテンプレート
小ロットなど使いやすいインボイスです
・郵便局のテンプレート
マクロが設定されたエクセルのインボイス テンプレートです
・物流道のテンプレート
エクセルのテンプレートです。入力の注釈付きでA4横、A4縦が用意されています。
・ANAのテンプレート
シンプルなエクセルのテンプレートです。ページに記入例もあります。
シッピング インボイス(Shipping Invoice / 船積み送り状)
書類としては「納品書」程度になります。商品を船積みした後に、売り主が買い主あてに作成します。出荷案内や納品書程度に取り扱われます。
船積み送り状となっていますが、航空、列車、トラックなど、船積み以外で発送する場合でも使われます。
カスタムズ インボイス(Customs Invoice / 税関送り状)
輸出通関時に使用される「税関用のインボイス」です。
輸出品の価格が公正であることを輸入国の税関に証明するために、売り主によって作成する公用の送り状で、買い主を通じて輸入国の税関に提出されます。
イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなどに輸出する際には必要となります。
内容的にはコンシュラーインボイスと同じですが、コンシュラーインボイスは輸出国に駐在する輸入国領事のビザを必要としますが、カスタムズインボイスはビザを必要としません。
コンシュラー インボイス(Consular Invoice /領事送り状)
輸入国に駐在する売り主の国の領事がインボイスの内容を査証するために使われます。脱税やダンピングの防止、輸入税率の査定や、統計資料作成などにも使われます。
近年ではコンシュラー インボイスは廃止される傾向にありますが、中南米諸国やアフリカ諸国の一部では要求される場合もあります。
売り主が作成し、輸入者を通じて輸入国の税関に提出されます。